アジア:経済の混乱に 直面した企業が 与信管理の引き締めへ

支払動向バロメーター

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2020/07/02

アジアで企業間取引の遅延が増加。

アトラディウスは、「アトラディウス支払動向バロメーター」という名称の調査を通じて、企業の支払動向に関する国際レビューを毎年実施しています。本調査は、多岐にわたる業界における企業の信用方針や債権管理へのインサイトを始めとする、多様な項目を検証しています。アジアを対象とする2020年調査は、2020年3月にアジアの企業によって回答されています。

本レポートの主な所見

販売ツールとして企業間信用を提供するB2B企業の比率は、アジア各国で異なります。この大きな要因として、信用への文化的な嗜好に加えて、パンデミック(世界的大流行)によって引き起こされたグローバルなリセッションの恐れによってもたらされる、経済的な難題への現地の対応が挙げられます。その一方で、調査対象のすべての国の調査結果に見られた一つの共通したアプローチとして、与信管理の引き締めへの取り組みがあります。大荒れの時期を目前にして、アジア全体の圧倒的多数の企業が不良債権や債務超過のリスクの増加を考慮して、売掛金を保護するために、一つまたは複数の与信管理ツールの使用への取り組みを表明しています。

調査でインタビューを受けた企業が挙げた与信管理プロセスは多岐にわたり、単一の買主への集中の軽減、現金支払いの要求、信用状の依頼、支払保証、自家保険、信用保険の採用などが挙げられます。回答者の多くは、複数のツールの組み合わせの使用を報告しています。例えば、アラブ首長国連邦の企業は、銀行保証と信用状を多用しているのに対して、香港は、売掛金を確保しながら、成長を推進するための最も総合的なツールとして、信用保険への関心の高まりを表明しています。

企業の中には、政府によるサポートパッケージによって裏打ちされた楽観的な見方を表明している所もあり、これは、特にシンガポールの調査結果で顕著でした。アジアのかなりの割合の企業が、今後数カ月の銀行融資への依存の増加が予測されるという考えを示しました。

政府サポートのレベルや信用および認識リスクへの文化面のアプローチを問わず、アジア地域のすべての企業は、定期的な検証と支払保証による保護を伴う、一貫した与信管理戦略から恩恵を被ることになります。

詳細のアトラディウス支払動向バロメーターをご覧ください

アトラディウスのレポートは、中国、香港、インド、インドネシア、シンガポール、台湾、アラブ首長国連邦において企業がどのように与信管理を行っているのか見識を提供しています。

アトラディウス支払動向バロメーター · アジア <日本語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · 中国 <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · 香港 <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · インド <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · インドネシア <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · シンガポール <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · 台湾 <英語版>

アトラディウス支払動向バロメーター · アラブ首長国連邦 <英語版>

 

アジアにおける支払動向の概況

アジアのそれぞれの調査市場における業界別のB2B支払動向の詳しい概況は、2020年版「アトラディウス支払動向バロメーター:アジア」を構成するマーケットレポートに含まれています。下記は、いくつかの特定の業界に関する主な調査所見です。

  • 化学
  • 情報通信/エレクトロニクス
  • 農産食品
  • 繊維