国 / 言語
国を変更する
他の国や地域を選択すると、その地域に特化したコンテンツが表示されます。
言語を選択
出版物

金属・鉄鋼業界の動向 ポーランド - 2022年

企業の多くは財政的なレジリエンスを備えているものの、 下振れリスクは残る
11 Oct 2022
ドイツのバイヤーの深刻な悪化や中央銀行による急激な金融引き締めは、ポーランドの金属・鉄鋼産業に申告な影響を与える可能性がある。 金属・鉄鋼業界の動向 ポーランド - 2022年 企業の多くは財政的なレジリエンスを備えているものの、 下振れリスクは残る [Asset Included(Id:1435224127798;Type:AT_Media_C)] 2021年、2022年1月から4月の金属・鉄鋼セクターの生産・販売は好調に推移し、販売価格も上昇、利益も歴史的な高水準となりました。これは、パンデミックピーク後の繰り延べ需要、ロシアによるウクライナ侵攻直後の急激な買い増しが原因です。しかし、多くの顧客が在庫を抱え、特に自動車や住宅建設業からの受注が減少したため、その後、金属・鉄鋼業の需要は下落しています。このため、今後数か月間は、仕入れコストの上昇分を価格に転嫁することが難しくなり、利益率が縮小する見込みです。5月以降の鉄鋼価格の下落により、販売代理店は仕入れ値を下回る価格で在庫を売却せざるを得なくなります。 [Asset Included(Id:1435224127744;Type:AT_Media_C)] 金属・鉄鋼業の支払いは平均60日ですが、この1年半は、需要が高く、供給に制限があり、迅速な支払いが求められていたため、支払い行動は非常に良好でした。この1年間は非常に少なかったものの、需要の縮小、金属・鉄鋼価格の下落、財政支援制度の終了により、支払遅延と倒産件数がいずれも増加すると予想されます。しかし、金属・鉄鋼業界の企業は、ほぼ2年間の堅調な成長と高収益を背景に、財政的なレジリエンスを備えており、信用リスクの深刻な悪化は予想していません。また、4月、ロシアからポーランドへの供給が停止されたものの、ガス供給に関しては問題ないようです。当社の引受スタンスは、現在の強み(企業の財務状況)と弱み(需要の減少、エネルギー価格の高騰)が混在しているため、すべての主要サブセクターでニュートラル(中立)としています。 とはいえ、下振れリスクがあるため、倒産件数が現在の予想より 増える可能性も否定できません。まず、主要な顧客セグメント であるドイツのバイヤーの経済状況が悪化していることです。次 に、インフレ抑制を目的としたポーランド中央銀行による急激な 金融引き締め策です。3番目に、欧州委員会(EC)とポーランド 政府の間で法の支配に関する係争が続いており、EU復興資金か らの支払が遅れる可能性があることです。これは景気回復だけで なく、ポーランド市場における鉄鋼の最大の買い手であるインフ ラ建設に影響を与えることになります。