B2B決済とキャッシュフロー 2023 日本

支払動向バロメーター

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全業種の企業がB2B顧客による支払遅延とキャッシュ フロー問題のリスクを懸念。B2B請求の37%が支払期限を超過。

2023年日本の支払動向バロメーター調査は、2023年第2四半期末から第3四半期初めにかけて実施されたため、このことを念頭に置いて調査結果を見る必要があります。

調査結果の重要ポイント

キャッシュフローへの懸念から信用販売に は慎重

  • 調査対象の日本企業にとって、支払遅延は明らかな懸念 です。請求されたB2B売上の37%が支払期限を過ぎ、機械セクターが最大の打撃を受けました。不良債権は、 B2B請求売上全体の7%に影響を与えました。支払遅延の主な理由として挙げられたのは、請求の紛争、破産、顧客の流動性の問題でした。
  • これがキャッシュフローの問題を引き起こし、調査対象 となった日本企業の79%が、代金回収までの待ち時間が前年より長くなった、または変わらないと回答しまし た。この結果、売掛金回転日数(DSO)の悪化に対する懸念が広まりました。

インフレと信用条件の厳格化から先行き不透明

  • 調査対象となった日本企業で向こう1年間の最大の懸念は、 中央銀行の各種措置による信用条件の厳格化がもたらすインパクトです。このインパクトは調査対象となったすべてのセクターから痛いほど伝わってきました。もう一つの重大な懸念は、生産コストの潜在的な増加と消費者の購買力の低下を伴う、インフレ圧力によって企業がどのような影響を受けるかということです。
  • 予測不能のエネルギー価格はさらに不安を増大させており、日本企業、特に電子機器/ICTセクターは、リスクを軽減して長期的な財務面のサステナビリティを確保するための包括的な戦略を策定することが求められ ます。

アトラディウス支払動向バロメーターは、全世界の市場における企業間(B2B)支払動向の年次調査です。当社の調査は、現在の厳しい経済および貿易環境がB2B 顧客の支払行動に及ぼす影響に対して各企業がどのよう に対処しているかについて、調査対象企業から直接ヒア リングできる機会となります。この調査は、各企業がB2B顧客からどのように支払を受けているか、また不適切な決済によって引き起こされる問題点にどのように対処しているかについて貴重なインサイトとなります。

さらに詳しく

付属統計資料で、詳細なグラフおよび統計値をご覧くださ い。本文書は『アトラディウス支払動向バロメーター2023』 の一部です。

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