迅速な支払いの秘訣はシステマチック且つ継続的な与信管理アプローチにあります。
ここに取引におけるキャッシュフローの健全性を維持し支払遅延の困難を回避するための10の方法を示します。
1.売買契約における混乱を最小化する
契約書に取引条件を定めます。遅延債権に対する利息条件を明文化し、未払製品における所有権留保について明確に定義してください。これにより支払ディスピュート(論争)を効果的に回避できます。
2.請求書は即時発行
請求書は出来るだけ早く発行してください。請求書の発行が遅れることは必然的に支払いに関するやり取りの遅れにもつながり、キャッシュフローに悪影響を与えかねません。
3.顧客を知ることで相手の決済習慣を把握する
これまで通りの信用調査と既存顧客のモニターは継続しつつ、新規顧客に対するデューディリジェンスを必須化しましょう。見込客はキャッシュフローに影響の出そうなサプライチェーンや業界全体の問題に直面していませんか?このコロナ禍において取引と業界全体の兆候はどうだったでしょうか?顧客をその決済習慣によってカテゴライズしてみてください。支払いが早かった優良顧客に対してはディスカウントなどによる優遇措置を検討してみてもいいかもしれません。
4.データの正確性を確かめる
常に顧客データはアップデートしましょう。これによって過失なく請求書は発行されますし、支払条件にまつわる両社間の同意も遅滞なく記録されます。こうすることで両社のディスピュートを最小化し、債権回収を正しく実施します。
5.期日越えの請求書?今すぐ対応すべし
請求書の支払期限超過には様々な原因が考えられます。例えば、相手はあなたの出荷した製品及びサービスに関するディスピュートが解決するまで支払いを保留しているのかもしれません。あるいは、顧客側のキャッシュフローに問題が発生している可能性があります。支払遅延が発生したら、速やかに電話かメールを送りましょう。支払遅延の多くは良いコミュニケーションによって迅速かつ友好的に解決することができます。相手先の対応しやすい支払方法や支払計画を提案する準備をしておきましょう。このプロセスは特に、現在のような新型コロナの危機的状況下において相手の与信管理チームがリモート環境で働いている際に必要な場合があります、
6.通話内容を記録する
顧客と会話をした場合、その内容はすべて記録し、さらにその内容をまとめたメールでフォローアップしましょう。これは混乱を防止するのに効果的ですし、進捗を把握しておくのにも役立ちます。
7.支払催促の手紙を送る
督促状とは支払いの遅延している顧客へリマインドするための、広く認められた正当な方法です。最初のレターは遅延に関する簡単な案内に留めましょう。続くレターはそれまでの丁寧なリマインダーから、徐々に、支払い要求を強調していく必要があります。
8.小切手はポストの中
顧客が小切手での支払いを希望する場合、小切手の郵送日と小切手の番号をメールで知らせるように依頼してください。こうすることで双方で小切手の紛失を予防できます。少なくとも三日間は郵送到着まで待つ必要があります。
9.電子決済が望ましい
電子決済は小切手よりも追跡が容易なため、より早く安全な決済方法と言えます。もし顧客がいまだに小切手を使用している場合には、銀行送金等の電子決済が可能かどうかを確認しましょう。
10.回収業者に委託
未払請求書を催促するにあたり、かかる時間と労力、そして金銭的な負担を計算し、その結果によっては専門の回収業者に委託するほうがより効果的かを検証しましょう。アトラディウス・コレクションズのような高品質なサービスを提供する国際的な回収業者を頼ることで、取引先との関係性を良好に維持したまま、国内と海外どちらの売掛債権の回収をもサポートします。このようなアウトソーシングは与信チームの人員が不足している場合にも有効です。
このページに掲載されているすべての内容は弊社の免責事項に従うものとします。